日本と世界を結ぶ塗装ボランティア団体
「塗魂インターナショナル」が来島!
ボランティアという言葉が身近になった昨今、その内容も仕方もさまざまです。自分に無理を強いるのではなく、また自己満足でもなく、相手の立場にたった内容を自分ができる範囲でする、それが活動をより有意義なものにしてくれるように思います。
日本全国の塗装店有志が集まったボランティア団体「塗魂インターナショナル」はまさに『携わったすべての人を幸せにする』ボランティア活動を展開。もちろん活動内容は塗装で、今までにハワイ、ベトナム、リトアニア、タイで活動してきました。断熱塗料、抗菌塗料、空気を浄化する作用を持つ塗料、虫による感染病を抑制させる塗料など、塗料と言っても美しい発色だけでなく、さまざまな付加価値を備えたものが多数開発され、訪れた国や地域の環境にあった塗料を使用していきます。
そんな「塗魂インターナショナル」が今年の活動場所に選んだのがグアム。今年グアムが終戦75年を迎えるのを機に、世界平和を願い、日本とグアムの友好の架け橋となることを目的に来島が決まりました。
まず彼らが訪れたのはジーゴ地区にある南太平洋戦争戦没者慰霊公苑。国や宗教に関係なく、戦争で亡くなったすべての人々の魂を慰霊し世界平和を願うこの場所で、慰霊塔のペンキの塗り直しが行われました。
ペンキ塗りといっても、やはりそこはプロ集団。高さ15メートルある慰霊塔の周りに足場を組み、汚れを落とし、ペンキの密着を良くするために下塗りを行ってからペンキが塗られます。
実はペンキを塗る前のこういった準備作業が一番大変なのだとか。
2日間にわたる作業により、美しくなった慰霊塔。慰霊塔は両手を合わせた合掌をイメージしたデザイン。こうして青空の下、美しくなった慰霊塔を眺めていると、改めて戦争によって失われた命の重みと平和な世の中を考えずにはいられません。
その翌日、訪れたのはタモン地区にあるイパオビーチパーク。アンフィシアターと呼ばれるステージの塗装が行われました。
ここでの活動にはグアム公園局(Department of Park & Recreation Guam)局長と副局長も駆けつけ、グアム日本人学校に通う子供たちやグアム日本人会秋祭りの実行委員会「好祭会」のメンバー、今回の活動を現地でサポートしたピース・リング・オブ・グアム(Peace Ring of Guam)のメンバーも参加。プロの手ほどきを受けながら、秋祭りをはじめ、さまざまなイベントでお世話になっているステージのペンキ塗り。子供たちはとっても楽しそうです。
そして約1時間ほどの作業で、アンフィシアターは美しく生まれ変わりました。
来島初日はグアム日系人会がウェルカムBBQディナーを開催。全員自費で来島したというボランティアスタッフ約30名をグアムのおいしいBBQやチャモロ料理でもてなしました。
そしてグアム政府観光局からの感謝状。
最終日にはグアム政府からも感謝状が贈られ、日本とグアムの絆をさらに深めました。
塗装のプロたちが「世の中に対して自分たちができること」を考えた時、答えはとってもシンプル。自分たちができることで、自分たちの得意分野でボランティア活動を行う「塗魂インターナショナル」。これからも世界のどこかで、美しくペンキを塗ってくれることでしょう。
塗魂インターナショナルについて、詳しくは こちら をご覧ください。
塗魂インターナショナルの兄弟組織となる「塗魂ペインターズ」について、詳しくは こちら をご覧ください。