ハガニア観光スポット
ラッテストーンパーク(Latte Stone Park)
グアムに来たのならもっともっとグアムを知ってほしい、そんな思いから観光スポットを1つずつたっぷり紹介していくシリーズ第2弾。今回もハガニアから、ラッテストーンパーク(Latte Stone Park)です。
ラッテストーンパークは、チャモロ文化を代表する遺跡ラッテストーンが並ぶ公園。緑豊かな木々に囲まれ、昼間は鳥のさえずりが聞こえるのどかな場所です。
通常は「ラッテストーンパーク」と呼ばれていますが、正式にはセネター・エンジェル レオン ゲレロ サントス・ラッテストーン メモリアルパーク(Senator Angel Leon Guerrero Santos Latte Stone Memorial Park)という長い名前が付いています。
エンジェル レオン ゲレロ サントス氏は1990年代から2000年初頭にかけて3期グアム議員を務めた人物。そして、先祖代々受け継いだチャモロの土地、文化、権利の保護を目的に設立した団体、ナイション・チャモル(Nasion Chamoru)の初代スポークスマンを務めた人でもあります。この団体設立のために人々がラッテストーン メモリアルパークに集まったことで、彼の死後、彼の功績を称えて2005年に公園に彼の名前が加えられました。
公園を入ると正面にエンジェル レオン ゲレロ サントス氏の銅像があります。
数百年もの長い期間、諸外国に統治された歴史を持つグアム。そんな中でもチャモロとしての誇りを持ち続け、守り続けた彼の名前はこの場所にふさわしいものです。
さて、肝心のラッテストーンですが、ここには4基2列、合計8基が並んでいます。
この公園自体は1955年に造られ、ここに並ぶラッテストーンはメポ(Mepo)と呼ばれる南部の山間部の村にあったものを移転したものです。メポにはフェナ湖(Fena Lake)やタロフォフォ川(Talofofo River)あり、古代には多くの集落があったと言われています。
キノコ型をしたラッテストーンの上の半球状の部分はタサ(Tasa)、下の柱の部分はハリギ(Haligi)と呼ばれています。
ラッテストーンの用途は未だ謎に包まれていますが、建物の土台部分であったというのが有力な説。ちょうど上の写真の説明書きのように。暑いグアムでも風通しが良くて、居住空間に良さそうですね。
この場所にラッテストーンパークが建設される前からあるのがこちら、旧日本軍が掘ったと言われる洞窟です。と言っても実際に作業にあたったのはチャモロの人々。そして旧日本軍が倉庫や防空壕として利用したと言われています。
チャモロの壮大な歴史遺跡の隣で、旧日本軍の悲しい歴史が静かに佇んでいるのは日本人として何とも切ない気持ちになりますね。
観光スポットとして人気のラッテストーンパーク。古代のチャモロ遺跡に触れられる場所としてだけでなく、近代において古代から受け継がれたチャモロの文化や精神を守り抜いた場所でもあることを少し心のどこかに留めて訪れると、また少し違った楽しみ方ができるかもしれません。
前回の「ハガニア観光スポット 自由の女神(Statue of Liberty)」は こちら からご覧ください。