今年のイースターは4月17日
すでにレントもスタート!
キリスト教徒の多い国にとって春の一大イベントといえばイースター(Easter)。最近では日本でも耳にするようになっているようですが、キリスト教徒にとってはイエス・キリスト降誕のクリスマス同様、とても大切なイベントです。それもそのはず、十字架にかけられて亡くなったイエス・キリストが3日後に復活し、それを祝うのですから。
イベントは、「イースター・サンデー(Easter Sunday)」と呼ばれる日だけでなく、実はその46日前からスタート。今年はイースターが4月17日なので、その46日前、3月2日からイースター関連のイベントは始まっています。
今回は日本人にはまだまだ知られていないイースターについて解説していきます。
今年、イースター関連イベントは3月2日(水)にスタート。これは「アッシュ・ウェンズデー(Ash Wednesday, 灰の水曜日)」と呼ばれ、旧約聖書の「人は塵(ちり)から生まれ、塵に帰る」という内容に由来しているそう。教会で司祭などが礼拝者の額に灰で十字の印をつけたり、灰を頭上に撒いたりします。そして礼拝者は自分の罪を悔い改めたり、神との関わり方を見つめなおしたりするのだそう。
実際グアムでも「アッシュ・ウェンズデー」前週には各カトリック教会のスケジュールが発表され、当日は額に十字を書いている人をよく見かけます。
また、「アッシュ・ウェンズデー」は、イースター前日までの40日(日曜日は除く)に渡る「レント(Lent)」の始まりの日でもあります。
新約聖書によると、イエス・キリストは荒野で40日間の断食を行っています。これに倣い、キリスト教徒も40日間、肉を裁つなど食事を質素にしたり、最近ではチョコレートやアイスクリームなど自分の好きな食べ物を我慢したりして、イエス・キリストの受難を思い、自らの罪を悔い改めるのです。
今、多くのレストランで「レントメニュー(Lent Menu)」が用意され、そこには肉料理はなくシーフード料理がメイン。お肉が大好きなグアムの人もこの期間は少し控えて、40日毎日とまではいかなくても、週に1〜2度レントメニューにしている人が多いようです。
その後、今年は以下のように続きます。
・4月3日(日)「パッション・サンデー(Passion Sunday)」
・レント最終週 「ホーリー・ウィーク(Holy Week)」
・4月10日(日)「パーム・サンデー(Palm Sunday)」
・4月14日(木)「ホーリー・サーズデー(Holy Thursday)」
・4月15日(金)「ホーリー・フライデー(Holy Friday)」
・4月16日(土)「ホーリー・サタデー(Holy Saturday)」
・4月17日(日)「イースター・サンデー(Easter Sunday)」
イースター当日を含めて最後の4日間に最後の晩餐、処刑、復活が含まれます。
キリスト教って難しそう、と思うかもしれませんが、日本人が正月に初詣に行き、お盆にお墓参りをするように、敬虔なキリスト教徒にとってはすでに習慣化されたイベント。カトリック教徒の多いグアムでも「アッシュ・ウェンズデー」や食事を質素にする「レント」は当たり前になっています。
日本でイースターといえば、かわいいイースターバニーやエッグハンティングを思い浮かべるかもしれませんが、キリスト教徒にとってとても大切は日であることを、この時期にグアムに来る場合は特に豆知識として頭の片隅においてくださいね。